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スケルトンとインフィル/木造ドミノ
スケルトン・インフィルという考え方がある。

スケルトン(構造)とインフィル(内部造作・設備)を分ける事によって、
内部の間仕切壁や設備などを時間変化と共に変更可能として建物の耐用性を高める方法。

とてもすばらしい考え方だ。
家は時代と共にその姿を変えるべきだし、変える事が出来るかできないかが建物の寿命に大きく影響する。
長く使うことが環境に良いのもあたりまえ。

もともとRCの建物の考え方だが、
それを木造で実践する手法として木造ドミノという手法がある。

簡単に説明すると、建物を大きな箱として設計して、
そのハコのみで構造耐力を持たせる手法。
内部に耐力壁がないので、設計の自由度がとても大きくなる。
これもまた魅力的だ。

当然、零の家づくりの理念にピッタリと合う。
まさしく。

・・・・・・・・・・・
だが、出来ない・・うーん・・・くやしい。

この手法の大前提が「床倍率」にある。
壁倍率は聞いたことがあると思うが、床にも倍率があるのだ。

つまり、水平加重(地震力)等を壁に伝えるのは床。
床の耐力がないと壁に力が伝わる前に床が変形してしまう。




そこで、床を固めることになるわけだが、その床倍率は「合板」ありきなのが問題なのだ。

零ではなるべく合板を使わないようにしている。
その理由は二つある。
○一つは壁に使った場合は透湿係数の問題で、内部結露が起きてしまう点。
○二つ目は、集成材同様、30年後に時限爆弾のように強度が切れる接着剤に頼る点。
シックハウスの問題で接着剤の成分の安全性が高まった事でさらに問題が大きくなった。
(三つ目として環境破壊のラワン・ラーチ合板の問題もあるが、杉合板を使うことにより対応可能。)

つまり、構造の寿命を長くするためのスケルトンインフィルで、
本末転倒が起きてしまう。

内部造作材や30年の大規模改修で交換できる体力壁なら問題ないかもしれないが、
床はそういうわけにはいかない。

無垢厚板30ミリで床を構成する零の家は非常にすばらしい反面、合板のような固さは得られない。
そこで、零の社内基準では構面間距離を2間以内に決めている。





つまり、間取りに応じた要所要所に耐力壁が必要になる。




結局は基本に戻る。

「架構と間取りは切っても切れない。」


先人達にまた負けたわけでございます。

 
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