暮らしのゾーニング | 建築工房 零

01設計と間取り暮らしのゾーニング

1. 暮らしのイメージを共有する

あたり前のことですが、プランニングの素は、住まう家族が「どんな暮らしをしたいのか」にあります。そのために、家族みんなが想い描く暮らし方を話し合い、整理していく。この想いや価値観を共有していくことが、家づくりには不可欠だと考えます。

私たちが大切にしているのは、家の中だけで完結する暮らしではなく、光や風、季節の移ろいを感じる「外へと開いた」暮らしです。今いる家族だけではなく、未来の家族のこともしっかりと考え、何年経っても「心地よい」と思える価値観の土台を共に築いていきます。

2. 環境を読み解く(外部空間から考える)

建物のプランを描くためにまず必要なことは、土地と周辺環境の検証です。私たちは、いきなり室内の間取りを描き始めることはしません。まず、駐車スペースや庭、アプローチといった「外部空間」の配置から検討を始めます。

季節の太陽と風の動き。接道の状況とアプローチ。隣家や通行人からの目線。自分たちから隣家や通りに向けられる目線。そこから見たい景色。さらには「匂い」や「音」など、目に見えないものまで検証していきます。

「プライバシーの確保」と「開放感」を両立させるカギは、この外部計画にあります。外の風景をどう取り込み、どう遮るかを先に決めることで、カーテンを閉め切らずに過ごせる、本当に開放的な住まいが見えてくるのです。

3. 三次元で暮らしを描く

頭の中のイメージを形にするために、大まかなゾーニングを描き、暮らしの場面を鮮明にしていきます。ここで大切になるのが、ゾーニングを平面(二次元)でとどめないことです。

例えば、南からの光を建物の奥まで届けるために、私たちは経験則から導き出された「奥行きのバランス(3間という黄金比)」を意識します。光と風の流れ、家族のつながりを三次元で捉えることで、建物単独ではなく、隣家や外とのつながりが調和した、奥行きのある空間が生まれます。

4. 構造を踏まえ、プランへ落とし込む

描いたゾーニングをもとに、まずはラフプラン、追って具体的なプランに落とし込んでいきます。「構造」の原理原則を頭に置きながら暮らしのイメージを醸成させていきます。構造を無視して好き勝手に間取りを配置していくのは、耐震性や耐久性を損なうだけでなく、空間の美しさも損ねてしまいます。柱や壁が無理なく配置された「素直な構造」は、家全体の安定感を生み、将来のリフォームのしやすさにもつながります。
「無理のない構造」と「理想の暮らし」が美しく一致すること。それが、私たちが考える「いい家」の絶対条件です。

 

 

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