03素材とエネルギー木質バイオマスエネルギーの活用 薪ストーブ 最初は、「薪ストーブは大変なのでは…」と不安がられていた方も、実際使ってみるとおもしろくて仕方がない、そんな話をよく聞きます。薪ストーブは単なる暖房器具をこえたライフスタイルそのものなのです。 木質バイオマスエネルギーの可能性 薪ストーブの燃料となる薪。炎のぬくもりは心と体をあたためてくれる一方「木を切り出すことが森林破壊を招き、煙突から出る煙が地球温暖化に拍車をかけるのでは」といった声も多く聞きます。しかしながら、木を計画的に使うことは、森林を守り、地球温暖化を防ぐことにつながっていることはあまり知られていません。 木は光合成により大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収し炭素(C)を木の骨格として固定し、酸素(O2)を放出します。そして、最終的に木が朽ちて土に還ろうとする時、微生物の分解により吸収してきた二酸化炭素(CO2)が大気中に放出され、その二酸化炭素(CO2)が再び光合成により木に吸収されるライフサイクルとなります。 このことからも、木を使わないでいるよりも、計画的に伐採し有効に使うこと、そして若い木を育て循環させることが、地球温暖化の防止に効果的であることが見えてきます。木は化石燃料と異なり、新たな二酸化炭素が発生せず、短いサイクルで再生・循環してくれる、持続可能なエネルギーなのです。 木質バイオマスエネルギーの可能性 ― 「もったいない」を地域の温もりに変える技術 いま、世界中でエネルギーの在り方が問われています。電気代の高騰や脱炭素社会への移行が進む中、私たちが注目しているのは、はるか昔から足元にある資源「木」の力です。 建築工房零/アオバクラフトでは、地元の木(地場産材)を選んで材料として利用していますが、この製材の過程で出る端材やおがくずが燃料に変わるのです。 薪ストーブで利用する薪は、手入れが必要な間伐材などがそのまま燃料になる、理にかなった燃料です。 カスケード利用の鍵を握る「木質ペレット」 木材の可能性は、柱や板を切り出して終わりではありません。さらなる「資源の使い切り(カスケード利用)」の実践をしている宮城県・栗原市の「くりこまくんえん」では以下の循環を作っています。 副産物の高付加価値化: 工場で発生するカンナ屑や鋸屑(おがくず)を圧縮・成形し、「木質ペレット」という燃料を生産しています。 循環の輪: 山から切り出された木が、家の一部になり、削り屑はペレットストーブの燃料として各家庭の暖を取る。 廃棄されるはずだったものに、新しい命(エネルギー)を吹き込む。この循環こそが、持続可能な社会を実現する技術的な裏付けとなります。 こうした取り組みをしている会社から木を買って家づくりを行うことも、大事な貢献の一つです。 BACK