自然素材の心地よさ | 建築工房 零

05快適性と毎日の愉び自然素材の心地よさ

“本物の木”につつまれて暮らす

家の中は嘘だらけ。「木です」といいながら木目調だったり、「石です」といいながら石目長だったり、「塗り壁です」といいながらビニールクロスだったりもします。海外から石油を輸入し、それを原料に木目調の塩化ビニールシートをつくって、床材に貼る。わざわざそんなことをするよりも、地元の杉の木を使うほうが理にかなっているでしょう。それは私たちにとって「こだわり」でもなんでもなく、「あたりまえ」のことなのです。

テフロン加工フライパンと鉄フライパン、ふたつのフライパンがあるとします。テフロン加工フライパンは使い勝手はいいですが、傷がつきやすく一般的には3〜5年で買い替えることになります。一方、鉄フライパンはプレヒートが必要で、使い終わったら薄く油を塗って保管しないといけないなど、とにかく手間がかかります。ただ、メンテナンスしないといけないということは、言いかえれば、メンテナンスできるということです。

シートを貼ったプリント合板は、傷がつけば終わり。業者を呼んで張り替えてもらわないといけません。それが無垢の木であれば、傷ついたとしても中身まで木なので、安っぽさがなく、むしろ味が出ます。そんなふうに“本物の木”につつまれて暮らすことで、どんどんと家に愛着がわいてくるのです。

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