炎のある暮らし | 建築工房 零

05快適性と毎日の愉び炎のある暮らし

建築工房零が掲げる設計哲学の一つに「快適性と毎日の愉び」があります。その象徴とも言えるのが、薪ストーブやペレットストーブによる「炎のある暮らし」です。

単なる暖房器具としてではない、私たちが炎を暮らしに取り入れる理由を、技術的な背景とともにお伝えします。

「もったいない」から始まるエネルギーの循環

私たちの家づくりに欠かせない木材。

木材加工工場での製造過程には、徹底したエネルギーの循環があります。

例えば、宮城県栗原市の「くりこまくんえん」では、通常、木材の乾燥には多量の化石燃料や電気が使われますが、くりこまくんえんでは工場で出る「端材」を燃やした熱と煙で乾燥(くんえん処理)を行っています。

「山の大切な資源を一つも無駄にしない」というもったいない精神。この精神は、家を建てた後の暮らしにも引き継がれます。工場で出るカンナ屑や鋸屑は「木質ペレット」へと姿を変え、ご家庭のストーブを温める燃料として戻ってくるのです。

できることならば、地域の材料・エネルギーを、自分たちの地域で使いたい。

そんな思いを受け取ってくれるのが、地域のスギを中心とする木材と、木質バイオマスエネルギーです。

プリミティブ(根源的)な体験が呼び覚ます人間性

現代の暮らしでは、スイッチ一つで部屋が温まり、キッチンからも「火」が消えつつあります。しかし、あえて「手間」をかけて火を熾すことには、数値化できない価値があります。

五感で感じる豊かさ: 揺らぐ炎を見つめ、薪がはぜる音を聞く。それは心理的な健康や安らぎをもたらします。

生きる知恵を育む: 「どうすれば火がつくか」「何が危ないか」を実体験から学ぶ。火を扱う不便さの中には、人間本来の感性を呼び覚ます「健全さ」が宿っています。

健全なエネルギーの優先順位

私たちは、最先端のテクノロジーを否定しません。太陽光発電や最新の省エネ技術も大切です。しかし、その前に「もっとプリミティブなところでやれることがある」と考えています。

パッシブデザイン: 太陽の熱を最大限に利用する設計

バイオマスエネルギー: 地域の木材(薪・ペレット)を活用した暖房

テクノロジー: それでも足りない分を電気や太陽光発電で補う

この優先順位こそが、地域工務店として私たちが胸を張って提案できる、次世代への責任を果たした「小エネ」の姿です。

ストーブの中で燃える炎の向こう側には、地元の山を守る人々や、資源を無駄にしない技術の物語があります。
炎のある暮らしを選ぶことは、単に暖かい家を作るだけでなく、地域の環境や未来の子供たちへの想いを選ぶこと。

建築工房零は、そんな「温かくて、熱い」暮らしをこれからも提案し続けます。

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