零の社員大工 零の社員大工 1. 建築業界における大工不足の現状 日本の建築業界では、大工の数に深刻な減少と高齢化が起きています。 劇的な減少と高齢化: かつて100万人以上いた大工は、現在では30万人弱まで減少しており、10年後にはさらに半減(約15万人)し、最終的には10万人程度まで減ると予測されています。また、大工の多くが60代〜70代の高齢者であり、20代の若手は全体のわずか15%程度しかいません。 一人当たりの負担増加:職人の激減により、大工一人当たりが年間で担当する住宅着工数は、以前の2棟から3棟へと1.5倍に増えており、現場が逼迫しています。 若手の高い離職率:新卒を採用しても、3年以内の離職率が60%に達する場合もあり、技術を習得する前の段階で業界を去る若者が多いという課題があります。 リフォーム時代の懸念: 今後は「作る時代」から「直す時代」へと移行しますが、リフォームには家の構造を熟知した高い技術が必要なため、技術力のある大工の不足は、既存の家を直せなくなるという深刻な事態を招く恐れがあります。 2. 社員大工の特徴 従来の「一棟いくら」で請け負う外注の大工とは異なり、工務店が直接雇用する「社員大工」には以下の特徴があります。 若手中心の構成:社員大工を育成している工務店では、20代や30代の若手が中心となって活躍しており、従来の職人のイメージを覆すような活気ある集団を形成しています。 理念の共有:単に作業を行うだけでなく、会社の理念や「お客様のために」という思いを共有しており、ビス1本の打ち方から断熱材の入れ方まで、品質に対する高い意識を持っています。 「ニュータイプ」の大工像:清潔感のあるユニフォームを着用し、現場管理アプリやデジタルツールを使いこなしてお客様とコミュニケーションを取るなど、現代的なスタイルで仕事をしています。 多才な役割:現場の施工だけでなく、現場監督としての役割(安全・工程・品質管理)も兼ねているケースが多く見られます。 3. 社員大工の強みとメリット 社員大工という体制は、お客様、会社、そして大工本人にとっても多くの強みを生み出しています。 高品質な施工と性能の担保: 高気密・高断熱などの高度な性能が求められる現代の家づくりにおいて、なぜその作業が必要かを理解している社員大工が施工することで、精度の高い住まいが実現します。 お客様との強固な信頼関係:現場の進捗を写真付きで報告したり、現場で直接会話をしたりすることで、お客様に安心感を与えます。特にお引渡し式の際には、大工の熱心な仕事ぶりに感動して泣いて喜ぶお客様もいるほど、深い繋がりが生まれます。 一貫した責任体制: 建築中だけでなく、住み始めてからのメンテナンスや修理の際も、その家を熟知した「顔の見える」大工が対応するため、安心感が継続します。 チーム力の向上:電気屋や水道屋などの他の職種とも「ワンチーム」として協力しやすく、現場の雰囲気が良くなることで、ミスの防止や品質向上に繋がります。 モチベーションと成長:数値化された昇給制度や明確なキャリアパスがあることで、技術向上だけでなく「人を育てる」ことへのやりがいも感じ、人としての成長も促されます。 このように、社員大工は単なる人手不足の解消策ではなく、「品質の向上」「顧客満足度の最大化」「次世代の育成」を同時に実現する、これからの工務店の核となる存在です。 建築工房零は、以上のような理由から、自社で大工を雇用・育成しています。 平均年齢20代の社員大工チームは、今後も健やかな暮らし・健やかな居場所をたくさん世に広めるために、日々研鑽に努めています。 BACK