eps.25 川沿いに建つだんだんの家 | 建築工房 零

eps.25 川沿いに建つだんだんの家

宮城県仙台市太白区

川沿いに建つブルーグレーの家

春らしい陽気に包まれたある日、ブルーグレーの外壁が青空に映えるS様邸を訪ねた。

土地の南西側で流れる川のせせらぎが耳に心地よい。「この川で、夏はホタルが見れるらしいですよ」と、ご主人が教えてくれた。

S様邸内観。廻り階段の黒の鉄骨が住まいのアクセントとなっている。

イメージを超える家づくりの面白さ

「当初検討していた会社だけでなく他も知りたいと零の展示場に初めて行ったとき、一段下がった畳スペースを見て、ここで建てたい!と一目で思って」

「妻の頭の中に5年がかりで練り込まれたイメージと零からの提案に、差がなかったんです」

息子のTくんは、ウッドデッキがお気に入りの様子。

「外に出たい!」と言い、大好きなポケモンフィギュアを使って遊び始めた。

「家の南側に何もない土地が理想でした。こうして人目を気にしないで過ごしたかった」と奥様が教えてくれた。
子どもが生まれたのをきっかけに家づくりを考え始め、土地探しは4~5年続けていたというSさんご夫婦。

「当初検討していた会社だけでなく他も知りたいと零の展示場に初めて行ったとき、一段下がった畳スペースを見て、ここで建てたい!と一目で思って」と奥様。希望に沿う川沿いの土地との出会いもあり、トントン拍子で家づくりが進んでいった。

Sさん夫婦が希望したのは、一段下がるリビングスペースと、空間を活用するスキップフロア。それを受けて零から提案されたのは、2階建てでありながら、スキップフロアを活用することでフロアが5段になったプランだった。

「はじめて見た時は驚いたけれど、面白いなと思いました」と2人は声を揃える。「妻の頭の中に5年がかりで練り込まれたイメージと零からの提案に、差がなかったんです」とご主人が話してくれた。

廻り階段の上からのぞき込む。ペレットストーブの暖気が家全体に伝わってくる。

一段下がった畳スペースからウッドデッキの子どもを望む。1階はトイレや納戸以外はほぼワンルームのため、どこに居ても家族とつながって暮らすことが出来る広がり間取りだ。

夜空の星、陽の光竹、林の緑、鳥の声

「景色を最大限活かせるように設計してもらったので、窓からの景色が本当に綺麗で!どこに居ても自然と一体になっているなあと感じます。

あとウッドデッキが本当に気持ちが良い。息子と一緒に入り浸っています。天気がいい時は家族みんなでご飯を食べたり、夫婦でお酒を飲むのも楽しい」

S様邸の特徴は、南側の杉林と西側の竹林に大きく開いた窓。

地主さんが“仙台の軽井沢”と言ったというのも納得のロケーションだ。

「景色を最大限活かせるように設計してもらったので、窓からの景色が本当に綺麗で!どこに居ても自然と一体になっているなあと感じます。あとウッドデッキが本当に気持ちが良い。息子と一緒に入り浸っています。天気がいい時は家族みんなでご飯を食べたり、夫婦でお酒を飲むのも楽しい」と奥様の笑顔がこぼれる。
家が建つ土地の法面部分も、Sさんの敷地。「斜面でそり遊びしたいと思っていたけど、今年は雪が少なくて出来なかったね」とご主人。「暖かくなったらバーベキューしたいね」と奥様。「住んで半年だけど、家族や友人などたくさんの人に来てもらって“気持ちいい!”って感想をもらいます。これからも色んな人に来てもらって、その都度大掃除をして綺麗な状態を保ちたいなと思って」と微笑んだ。

日々新しい発見に出会う暮らし

「この家で深呼吸するのが気持ちよくって。景色も暮らしも、毎日新しい発見があって、自然の中で生きているって実感しています」

「あ、はじめて見る鳥が来たよ」。

黒いサギのような鳥がやってきて、みんなで大きな窓から外を覗く。

「セキレイやシジュウカラなど、よく来る鳥は覚えちゃいました。朝も鳥の声が聞こえてきます。」

「この家で深呼吸するのが気持ちよくって。景色も暮らしも、毎日新しい発見があって、自然の中で生きているって実感しています」と奥様。この家で春と夏を味わうのはこれから。また新しい発見が、Sさん家族の暮らしを彩ってくれるだろう。

縦空間を活用するだんだんの家 一段下がった畳スペースが1段目、LDKのあるだんらんの間が2段目、階段の踊り場でもあるスキップフロアが3段目、寝室と水回りが配置された4段目、収納場所として活躍する5段目。

この写真上でご主人がいる場所は、水回りのある4段目からつながる隠れ家的なスペース。

奥様は、仕事をしながらハンドメイドアクセサリーの制作と販売を行っている。

階段下の空間を活かした工房スペースでは、青々と茂る木々を望みながら作業が出来る。サクラの天板の上にはカラフルなガラスと工具が置かれている。ガラスを用いたアクセサリーはすべて一点もの。

S様邸のキッチンには、実家から譲り受けたアンティークのコーヒーミル、鉄瓶、アンティークの食器棚、1つ1つの色や柄の異なる様々な食器が並ぶ。「見せる収納にして、置きたいなあと思うものを置くようにしました」と奥様。キッチンに立つ時間も愛おしくなるような、大好きなものに囲まれた暮らしを送っている。

タタミスペースを望む。一段下げることで地面が近づき、より自然との一体感を感じやすくなる。

室内からフラットにつながるウッドデッキ。人目を気にせずのびのび過ごすことができる。

スキップフロアを活用し、緩やかに3次元でつながるS様邸。造作机のあるスキップフロアは、壁が本棚になっていて、たくさんの本や家族が描いた絵画、カメラなどが並んでいる。南側と西側の心地よさを最大化した住まいとなった。

ブルーグレーの壁と白いタイルが印象的な洗面化粧台は、奥様が一番こだわったポイント。

DATA

仙台市太白区/木造一戸建て/S様邸

撮影・取材:2020年2月


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