eps.29 薪ストーブと暮らす性能向上リフォームのすまい | 建築工房 零

eps.29 薪ストーブと暮らす性能向上リフォームのすまい

宮城県仙台市青葉区

湿気やカビ、暗さに悩まされていた以前の暮らしから一転、薪ストーブのやわらかな温もりと明るい光が差し込む、居心地の良い住まいへと生まれかわったすまい。
リノベーションに至ったきっかけや、暮らしがどのように変わったのか、Iさんご夫婦にお話を伺いました。

10年越しに踏み出したリフォームへの一歩

築28年のお住まい、新築当時は共働きで家を締め切ることが多かったことから、長年湿気とカビに悩まされていたという奥様。

他社の訪問販売などで「壁や屋根を塗り替えましょう」という提案は受けていたものの、根本的な解決や理想の暮らしのイメージが湧かず、なかなか踏み切れずにいたと言います。

「カビ臭さは何をやっても取れなくて……体に良くないし、なんとか解決したいと10年くらいずっとリフォームを考えていました。」

「薪ストーブのある家に住んでみたい」という思いから、零と出会うきっかけになったそうです。薪ストーブに詳しく、自社の大工さんをしっかり育てている会社だよ、という紹介もあり、事務所や実際に住んでいるお家にも訪問したことで、具体的な暮らしがイメージできたといいます。

「すぐに事務所に行かせていただいて、それ以降は他の業者さんにも相談せずに零にお願いすることを決めました。」

診断から始まり、アイデアが形に

そして始まった家づくり。
「耐震性が弱い状態であること」や「断熱材が不足していること」など、暮らしの根本にある課題がインスペクション(住宅診断)によって見つかり、的確な改善策を提案していきました。

また、増えてしまった大量の本をどう収めるかも大きな課題でした。
「壁一面を本棚にすると窓が塞がってしまう。柱を増やした収納スペースの中に、うまく本棚を組み込めないか」という奥様のアイデアから、収納スペースへ綺麗にはまる3段のスライド本棚が完成!
お部屋を広く保ちながら、すっきりと本が収まるお気に入りの空間になりました。

「ふと考えついて話してみたんですが、担当の方が形にしてくれて、たくさん本を収納出来るようになったんです。否定せず受け止めてくれて、本当に嬉しかったです」

家じゅうが強く・明るく・暖かく

リノベーションを経て、暮らしの快適性は劇的に変わりました。吹き抜けを作ったことで、家の中心に据えた薪ストーブの熱が家全体へ巡るように。

「以前はストーブのある部屋しか暖かくなくて、隣の部屋に行くのが寒くて辛かったんです。今は寒い部屋が一つもなく、冬でも家全体が暖かいですね。」

さらに、出窓を掃き出し窓に変更し、吹き抜けから差し込む光とウッドデッキへの広がりによって、かつて暗かった室内は明るく開放的な大空間へと変貌を遂げました。

懸念していた耐震補強の柱も、空間を狭く感じさせることなく馴染んでいます。

「この間大きな揺れがあった時も、普段使いのお皿が1枚もずれたり落ちたりしなかったんです。柱を増やした効果を実感して、本当にやって良かったと思いました。」

ひと手間を愉しみ、これからの人生を心豊かに暮らす場所

「薪を運んだりくべたり、点火も自動ではないけれど、その『ひと手間』を毎朝毎晩することがとても楽しいんです」とご主人。
薪ストーブの生活を始めてから自然と早寝早起きになり、家の中での立ち回りや仕事が増え、心身ともに健康的なリズムが生まれたといいます。

ストーブの上でスープを煮込んだり、庭の梅を漬けてみたり、犬と一緒に火を眺めながらゆったりとした時間を過ごしたり……。

「今まではお金を得るための仕事が中心でしたが、これからはどう人生を愉しむか。家の中にいること自体がとても楽しくなりました。」

『人が集まる家にしたい』という最初の希望通り、友人を招いてお酒やお茶を楽しめる家に生まれ変わりました。
車のように定期的に点検があるので、ずっと長く相談できる安心感も含めて、希望以上の住まいが得られたと感じています、と笑顔で語るIさんご夫婦。

丁寧な手仕事を愛おしみながら、お二人の豊かな暮らしはこれからもこの家で続いていきます。

DATA

仙台市青葉区/I様邸

築年数:27年

撮影・取材:2023年5月


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