「瑕疵」についてのガイドライン③ | 建築工房 零
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「瑕疵」についてのガイドライン③

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こんにちは。ゼロノワ不動産こと不動産事業部の高山です。

今日は「瑕疵」についてのガイドライン第3回目です。
(過去記事 「瑕疵」についてのガイドライン①「瑕疵」についてのガイドライン② それぞれリンクからどうぞ)

心理的瑕疵、とりわけ「人の死」の告知については、重要性があることはもちろんですが、

じゃあその範囲は?
行き過ぎると住宅弱者の住宅確保にも悪影響を及ぼす可能性もある・・・

という、前回までにご紹介した内容を有識者たちも問題視し、「一定の考え方」としてのガイドライン策定に至ったわけですね。

さて、では具体的にどんな「一定の考え方」が公表されたのでしょうか。

 

1.対象となる事案

「対象となる不動産において生じた人の死」とされ、ご近所などは対象から外れています。

 

2.対象とする不動産の範囲

「・・・その取引の判断に影響を及ぼす度合いが高いと考えられることから、本ガイドラインにおいては、居住用不動産を取り扱うこととする」
とされ、事業用不動産は除かれています。ただし、これがすなわち「事業用であるなら一切告知しなくてよい」ということにはならず、あくまでも個々の取り引き当事者の意向に左右されるという考え方です。

 

3.調査について

私たち宅建業者は、自らが売主となって販売する不動産はもちろん、媒介業者として売主さんと買主さんをつなぐ役割を担うときにも、情報収集を行うべき業務上の一般的な義務があります。

今回、ガイドラインでは宅建業者の「必要調査範囲」についても言及しています。
これが明確になったのは、多くの宅建業者にとって非常に朗報と言えるでしょう。

人の死に関する事案が生じたことを疑わせる特段の事情がないのであれば、人の死に関する事案が発生したか否かを自発的に調査すべき義務までは宅地建物取引業法上は認められない。

とあるように、ガイドラインでは「特段の事情のない物件に対しては自ら調査をする必要性はない」と言っています。ここで言う「自発的な調査」とは、ガイドライン中にも書かれていますが

「原則として、売主・貸主・管理業者以外に自ら周辺住民に聞き込みを行ったり、インターネットサイトを調査するなどの自発的な調査を行ったりする義務はない
ということなんです。

皆さんの中には、いわゆる「事故物件」についてまとめられているサイトを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こうしたサイトに記載されている情報は、すべてが間違いとは言えませんが、信憑性に乏しいものも散見されるのが実情で、「事実無根だ」とサイト管理者と不動産所有者が争いになっているケースも現にあります。

そうした情報を積極的に取りに行ったり、場合によっては亡くなった方やご遺族の生活を不当に侵害することにもなりかねないような第三者への調査は望ましくないとの見方が示されています。

 

では何が望ましい調査なのか。

「・・・売主・貸主に対して、告知書等に過去に生じた事案についての記載を求めることにより、媒介活動に伴う通常の情報収集としての調査義務を果たしたものとする。」

これまで多くの宅建業者が行ってきた「しっかり告知してもらうこと」、これに尽きると言っているわけです。

「この場合において、告知書等に記載されなかった事案の存在が後日に判明しても、当該宅地建物取引業者に重大な過失がない限り、人の死に関する事案に関する調査は適正になされたものとする。

宅建業者は、告知をする立場である売主や貸主に対し「ここで嘘をついたり隠したりすることは後から民事上の責任を問われることもありますからね」としっかり説明し、知ったことを嘘偽りなく相手方に伝える。
これを行うことが、やはり一番のトラブル防止になる、ということなんですね。

 

ガイドラインでは、必要な調査の範囲について明確化したこととあわせて、もうひとつ「告知に関する範囲」も定められています。

次回はそのことをご紹介する「瑕疵」についての最終回としたいと思います。

 

 

おまけ:外出を阻むすすきと私の仕事を監視するひじき。

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