境界あれこれ④ | 建築工房 零
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境界あれこれ④

タカヤマユカ
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こんにちは。ゼロノワ不動産の高山です。

10年に一度の猛暑が来週やってくると聞きましたが、すでに仙台は毎日かなり暑いです。

皆さんお元気ですか?

私は先日健康診断に行き、得意科目「バリウム検査」で過去最高技術点を取ったのではないかと思われる華麗な回転をしてきました(自己採点)。

つまりすこぶる元気です。

元気に、今日も境界沼~♫

 

前回までで、境界の種類「筆界」と「所有権界」にどんな違いがあるのかをお伝えしてきました。

一致していれば問題ないけれど・・・なんと不一致なこともあるその二種類の境界。

ではなぜ不一致になるのでしょう?

 

おさらいです。

筆界は不動の「公法上の境界」で、分筆や合筆等の登記によらなければ変更できないものでした。

対して所有権界は「私法上の境界」で、関係者が「そうしましょう」と合意すれば変更できてしまう。

つまり、所有権界を変更した際に筆界をきちんと変更していないため、不一致となる。この原因が最も多いのです。

(その他にも単純に間違いで登記されていたというような『過失』などもあります)

 

もともと決められた「筆界」が、このように引かれていたとしましょう。

でも斜めなので、AさんとBさんは話し合って、こう変更しました。

 

 

そのほうが互いに便利よね~ってことでそうしたわけで、その時点では何にも問題ありません。

なんならこの所有権界ラインにブロック塀なんか設置したりして、わかりやすくすることもあるかもしれませんね。

この時点で「所有権界」は「筆界」とずれています。

なぜなら、筆界は分筆登記をしなければ「地図・公図・地積測量図」に変更は反映されない、つまりAさんBさんが思っている「境界」は「筆界」として存在しないことになるのです。

 

「筆界」は以前のままなのに、「所有権界」は変更されているという状態。

 

怖すぎますが、つい最近までこれは「よくあること」でした。

分筆するのも登記するのも所有権を移転するのも、費用も時間もかかる。

お隣もそれがいいと言っているんだからそれでいいじゃないかということで、長年不一致のままであることは決してレアケースではないのです。

最近では不動産トラブルと言えば一番多いのは「境界トラブル」だと多くの方が認識していらっしゃいます。

そのため口約束で済ませてしまうことはほぼないと思いますが、一昔前はそれでも良かったケースがあったんですね。

 

一致させるには、

 

 

このように、所有権界で分筆をし、新しい「筆界」を引きます。

そうすると二つの三角形の土地が出現しますから、この二つの土地は新しい地番が付されます。

その新しい地番がついた二つの土地を「交換」(または売買等)し、それぞれ所有権を移転します。

そうすることで所有権界と筆界は一致し、AさんはA地とA´地を所有することになり、ブロック塀通りの分け方になるのです。

 

あーあぶなかった、不一致のままになっちゃうところだった。

と、このAさんBさんはセーフだったかもしれませんね。

でも大抵セーフではないのでトラブルになります。

次回は不一致で起こるトラブルについてお伝えしていきます。

 

 

おまけも、今日は境界づくし。

本日7/22(土)OPENした零の販売型コンセプトハウス「アラマキ山荘」に今朝寄ったら、境界そばにお客様が。見えますか?

見学会は明日23(日)も、来週末も開催しています!

実は私も今日初めて室内に入ったんですけれど・・・お気に入りポイントが多すぎて伝えられない!!

とにかく一度ご覧くださいとしか言えないので、ぜひ遊びに来てくださいませ。

 

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