蔵の改修工事を終え、お引き渡し。 | 建築工房 零
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蔵の改修工事を終え、お引き渡し。

スズキヒロト
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農業体験型のカフェをするための「離れ」

こんにちは。零の改修班「リノベイト」の鈴木です。
梅雨のジメジメと、焼けるような日差しが厳しい季節ですね。

 

そんな季節ですが、先日お引き渡しを行いました。

蔵を改修した「離れ」のような建物です。

今回の建物はキッチンと長いテーブルがメインです。

 

お客様のお仕事柄、外国の方を呼ぶことも多いそうで、敷地内の畑で取れた野菜をこの蔵に運び、調理して日本料理を振る舞います。

 

工事としては、既存の梁を活かしながら、天井以外を仕上げなおし、造作の棚やテーブルを大工さんに作ってもらいました。

もともとは物置のように使われていた。

お客様のお父様がお若い頃は大工さんで、ご自身でご自宅敷地内に建てられ、1階の土間部分と2階の小屋裏部分どちらも物置として利用してきました。

 

外壁は漆喰とセメント板。

基礎の部分はひび割れを起こしており、土台部分から雨水の侵入も見られました。

内部の床・壁の解体後

漆喰となまこ壁、そのほかいろいろ

今回の壁の仕上げは漆喰。

いつもは白い漆喰のままですが、今回は漆喰に墨を混ぜてグレーにしました。

 

このグレーの色合いがまた難しいんです。
漆喰一袋に対して墨○○グラムと決めるのですが、漆喰を練っているときと乾燥した時の色合いが当然変わります。

 

今回はお客様にお立会いいただき、いくつか見比べてもらいました。

今回は、外装にも漆喰を使っています。
それが「なまこ壁」

 

なまこ壁・・・土蔵などに用いられる、日本伝統の壁塗りの様式の一つ。目地の盛り上がった形がナマコ(海鼠)に似ていることからその名がある(Wikipediaより)

 

既存の蔵の問題点である雨水の侵入をなまこ壁を作ることで解消しました。

この外壁はデザインが理由のみでの施工ではありません。

なまこ壁の内側には透湿防水シートと、気密層を作り、土台と笠木に板金で水切りを付けました。

土台・基礎の隙間からの雨水の侵入を防いでいます。

 

リノベの重要なポイントはこういった問題解決が不可欠です。

どこかで使われていたであろう、軒丸瓦(瓦の軒先につく)がお庭にあり、、、

ダクトの穴をふさぐのにちょうどいい大きさでしたので使用・・・

蔵に眠っていた欄間も造作棚の扉として利用。

 

少しずつ出来上がっていく様子を見ながら、検討を重ね細部の納まりも大工さんと何度も確認しました。

 

新築ではしない納まりばかりで、学びもたくさんありました。

 

見学会があります。

ここまで見ていただいてありがとうございます。

 

お知らせですが、この蔵の見学会があります。

(詳細は見学会ページを見てみてください。)

 

「蔵をリノベした陽だまりサロン」完成見学会@多賀城市

↑↑↑ 見学会ページに飛びます ↑↑↑

改修の醍醐味が詰まった素敵な蔵に仕上がりました。
見学会は予約が必要ですので、ぜひご確認のうえ、お問い合わせください。

 

以上、リノベイトから鈴木でしたm(__)m

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