境界あれこれ③ | 建築工房 零
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境界あれこれ③

タカヤマユカ
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こんにちは。ゼロノワ不動産の高山です。

なんと今日で6月も終わり・・・2023年も半分ですか!  時の経つのは早いですね。

本日も境界あれこれ、お送りします。(第1回第2回  未読な方はぜひリンクからどうぞ)

↑草花に囲まれた美しい境界杭。

 

二つある境界のうち、前回は「筆界」についてお送りしました。

今日は「所有権界」について・・・と、その前に。

所有権界について知るためには「所有権」を知る必要があります。

 

所有権、皆さんも日々行使している権利ですね。「物」に対する権利のことなので「物権」のひとつです。

そして、非常に強い権利。何しろ「全面的支配」なんです。

 

あなたの周りにある「これ私のだ」と思うもの、例えばペンでも本でも何でもいいので思い浮かべてください。

あなたはそれを自由に使うこともできるし、誰かに貸すこともできて、もし相手と合意すれば貸すことによって代金をもらうこともできる。
もう使わなくなったら、誰かにあげることも、捨てることもできるし、もしかしたら売れるかもしれないですね。
盗まれたら抗議するでしょうし、その物が高価なら損害賠償の請求もするかもしれません。
物を粗末にすることは問題ですが、やろうと思えば壊したり曲げたり・・・あなたのものだから、自由なわけです。

それが「全面的支配」=「所有権がある」ということです。

では、「所有権を持った土地がある」と仮定して、できることの例を上げてみます。

・使用(その土地に家を建てて住む)

・収益(駐車場として貸して、賃料を得る)

・処分(土地を売却する)

なんでもできちゃいます。それだけ強力な権利、これが所有権なんですね。

 

その「所有権」の境目。それが所有権界。

土地に対する所有権を、自分以外の第三者に「ここは私の所有する土地なんです」と表すためのもの、それが不動産登記でしたね。

登記された一筆、一筆の土地の境界線のことを「筆界」という。

なので、本来「筆界」と「所有権界」は同じであることがほとんどです。

同じであってくれたらもっともよいのですが、登記によってしか変更できない「筆界」に対して、

 

なんと「所有権界」は当事者同士の合意によって変更できちゃうんです。

 

もう厄介な感じになって来たでしょう?笑

 

次回からは「筆界」「所有権界」の違いをもっと掘り下げてみます。

沼は深くなる一方ですが、皆さん引かないで!笑

次回もお楽しみに。

 

おまけ:最近所有しはじめた靴下。絶賛使用中です。

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